～ 眠れるわけがない ～
ダンナは
思ったより怒られなくて安心したのか、
しばらくするとすぐに
寝息を立てはじめました。
しかし…。
私は眠れるわけがありません。
そりゃそうですよ！！
あんなもの見たあとに、眠れますか？
グチを聞いてただけの女に、
「会いたい」なんて言いますか？
おかしいでしょ？
相手の女は、
ダンナが前に勤務していた学校の
同僚でした。
我が家を新築したばかりの頃、
ダンナが我が家に
職場の同僚をたくさん招いて
バーベキューを開催したときには、
その女も来ていたのです。
翌年も来ていたから、２度も来ています。
私と一緒に飲んだし、
娘たちとも一緒におしゃべりしたり、
遊んだりしていた、あの女です。
彼女も既婚だし、
ご主人もたしか、教師で…。
べつに美しくも かわいくもない。
あえて言うなら
おかまバーにいそうな ゴリラ系女…。
はっきり言って
まったくノーマークでした。
そんな人にどうして
「会いたい」なんて？
信じられない…。いつから？
どういうつもりで
親密な仲になったの…？
私はまだ、
うまく状況が飲みこめないまま、
モヤモヤした気持ちが止まらなくて、
とにかく真相を確かめたくて。
寝ているダンナの枕元から
スマホをそっと抜き取り、
再び階段を下りました。
不倫撲滅ドットコム 美咲
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