市街地にある役所のビルに着くと、
私は煮えたぎる心をおさえて、
できるだけゆっくり、堂々と、歩きました。
子どもたちの手を引いて
エレベーターに乗り、
教育委員会のあるフロアに上がると、
いくつかの部屋に、
それぞれの部署が入っており、
真面目そうな人たちが
(当然、皆、元は教師です)
それぞれにパソコンに向かったり、
電話をしたりしているのが
見えました。
私は、ゴリエが所属していると思われる
〇〇課の部屋をたずねました。
「 こんにちは。
以前、✕✕先生に
大変お世話になった者です。
こちらにいらっしゃると聞いて
ごあいさつに伺いました。 」
そう、明るくあいさつをしました。
対応してくれたのは、年配の女性でした。
「 ああ、✕✕さんね、
さっきまでみえたんですけど、
ちょっと今、席をはずして…。」
そう言って、女性は
廊下の方を覗き込みました。
( クソッ、逃がしたか? )
そう思って私も廊下の向こうに
目をやりました。
すると・・・
「あっ、来た来た!
ちょうどよかった、
✕✕さーん。お客様。」
「・・・!」
黒髪ロングヘアの
見おぼえのあるゴリラ顔が、
こちらに向かって歩いてきたのです。
不倫撲滅ドットコム 美咲
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